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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻4号

1965年04月発行

文献概要

第68回日眼総会グループディスカッション

高血圧症に関する眼科学的研究—On the hypertension

著者: 早津尚夫1 大野晋1 大野恭信1 宇山昌延2 加藤謙3 松井瑞夫3 松林道雄3 桑島治三郎4 鬼怒川雄久4 山田酉之4 入野田公穂5 松山秀一5 高橋茂樹5 菅原ひで5 斉藤幸子5 木村毅5 生井浩6 富永佳也6 三松高明6 杉健児6 増田義哉7 阿部恒太郎8 新井宏朋8 水川孝9 牧内正一10 井街譲11 田野良雄 黄乾恭 溝口孝12

所属機関: 1新潟大 2京大 3日大 4東北大 5弘前大 6九大 7久留米大 8順天堂大 9阪大 10大阪医大 11神戸医大 12長崎大

ページ範囲:P.521 - P.529

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1.網膜血圧測定誤差の検討,特に脈搏数との関係
早津尚夫・大野晋(新大)
 網膜血圧の測定誤差を少なくするためには,眼球の加圧を一定且つ適切な速度で行なうことが必要であるが,今回は眼圧と測定誤差との関係について述べた。三国式ディナモメーターによる成績であるが,拡張期血圧は高めに測定され,その誤差の程度は1心搏に要する時間に増加する圧の範囲内にあり,従つて加圧速度が一定の時には1心搏に要する時間の長い即ち脈搏数の少ないほど誤差は大きくなる。次に収縮期血圧は加圧法の場合即ち徐々に加圧していき一次に予測される搏動のなかつたことを確認して読む方法では高めに測定され,除圧法即ち急速に加圧していき一旦搏動を消失せしめてから降圧していき搏動の再現する点を読む方法では低めに測定される。而して脈搏数の多少による誤差の如何をみると,徐脈の場合と頻脈の場合とを比較して頻脈の方が誤差が小さく,徐脈の時に拡張期,収縮期(加圧法,除圧法とも)いずれも測定誤差が非常に大きくなる。
 網膜血圧の測定誤差の範囲と脈搏数及び加圧速度との間には(1)の如き関係式が成り立つが,

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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