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特集 第18回臨床眼科学会特集号(その4) 学会講演集
緑膿菌性角膜潰瘍について
著者: 佐藤和夫1 大沼侊子1 菅原ひで1 山田清一2
所属機関: 1弘前大学医学部眼科 2青森労災病院眼科
ページ範囲:P.655 - P.659
文献購入ページに移動緑膿菌Pseudomonas aeruginosaによる角膜潰瘍は,激烈なる病状と,重篤なる予後により,古くから眼科医の注目を集めていた。しかしその発生頻度は,肺炎球菌,ブドー球菌等による角膜感染症に比しはるかに少なく,比較的稀な疾患に属していた。
ところが近年各種抗生剤の登場により,眼感染症にも著るしい変貌がみられ,一般の化膿菌によるものは,治療も容易となり,且つその数も次第に減少の一途をたどつている。反面,耐性ブドー球菌,緑膿菌等による難治性のものが増加していることは,長谷川1)2),水川ら3)の報告でも明らかなところである。特に都会地に於ては,匐行性角膜潰瘍の起炎菌として,緑膿菌の占める率は相当高いようであり,今後かかる傾向は,全国的に益々増大することが予想される。
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