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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻6号

1965年06月発行

文献概要

手術

ベル吸引器による周辺虹彩切除法

著者: 公柄禹

所属機関:

ページ範囲:P.848 - P.848

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 Barkan氏またはScheie氏の方法にて周辺虹彩切除を行う時,鞏膜直角切開を3〜4mm,前房側の切開口を1mmの最小限度に行い,虹彩切除を試みる場合に,鞏膜切開創の後縁を少しく圧迫しても,虹彩が思うように脱出しないことがある。この際切開口を更に開大し,虹彩ピンセットを前房内に押入して,虹彩を引出して切除を行うのが普通である。
 私は1959年以来,虹彩が思うように脱出しない場合は,ベル吸引器を鞏膜切開創にあてて軽く吸引を試みることにより,容易に虹彩を脱出せしむることが出来て,安全且つ簡単に虹彩切除を行う。吸引力は脱出せんとする虹彩を少しく助けてやる程度に,極く軽く吸引すればよい。吸引する時瞳孔を注視すると切開創の方向に瞳孔縁が移動するのを見る。瞳孔縁が少しでも移動すれば虹彩は既に創口に脱出しているのである。ベル吸引器のコップを透明体にて作つた私の吸引器を用うれば,直接見ながら虹彩を適宜に脱出せしむることが出来るので便利である。私は此の器具を虹彩吸引器と名付けた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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