文献詳細
文献概要
臨床実験
Routine WorkとしてのSuction Cup Testによる緑内障診断法
著者: 岩田和雄1 小柳美智子1
所属機関: 1新潟大学眼科
ページ範囲:P.1005 - P.1013
文献購入ページに移動I.はじめに
Perilimbal Suction Cup法はSwedenのRosengren (1934,1956)の創案によるものである。接触面をつけた漏斗状のCupを角膜に被せ,このカップ内に陰圧を作用せしめると,眼球はCupに吸着され,その接触面によつて房水の排出路が圧迫遮断される。このとき房水の産生が引続いて起つておれば房水貯溜により眼圧は上昇する。この眼圧上昇はInflowの大いさに比例するので眼圧上昇度を測定すれば逆に房水産生量が算出される。又Cup除去後の上昇眼圧の下降速度は房水の流出抵抗によつて定まるから,その下降経過を分析すれば流出抵抗を知ることが出来る。このようにして本法は房水のダイナミクスを知るための新しい臨床的の方法として注目されるところである(第1図)。
しかしこの様な量的算定をなし絶対値として取り扱うには尚解決されねぜならない多くの問題が残されている。
Perilimbal Suction Cup法はSwedenのRosengren (1934,1956)の創案によるものである。接触面をつけた漏斗状のCupを角膜に被せ,このカップ内に陰圧を作用せしめると,眼球はCupに吸着され,その接触面によつて房水の排出路が圧迫遮断される。このとき房水の産生が引続いて起つておれば房水貯溜により眼圧は上昇する。この眼圧上昇はInflowの大いさに比例するので眼圧上昇度を測定すれば逆に房水産生量が算出される。又Cup除去後の上昇眼圧の下降速度は房水の流出抵抗によつて定まるから,その下降経過を分析すれば流出抵抗を知ることが出来る。このようにして本法は房水のダイナミクスを知るための新しい臨床的の方法として注目されるところである(第1図)。
しかしこの様な量的算定をなし絶対値として取り扱うには尚解決されねぜならない多くの問題が残されている。
掲載誌情報