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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科19巻9号

1965年09月発行

文献概要

臨床実験

眼球圧迫による眼内圧の降下とDiamoxの効果

著者: 須田栄二1

所属機関: 1青森県立中央病院眼科

ページ範囲:P.1151 - P.1154

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I.緒言
 白内障手術時に眼内圧を下降させておく為に,眼球に指圧を加えることはroutineの処置として現在広く行われているが,眼球に加える圧迫をどの程度にしたらよいかを知る為に,一つの試みとして,普通それ程きつくない状態として500gの圧迫を5分間加えたときには,圧迫除去後90分でも圧迫前の眼内圧に迄戻らない,又少くとも45分間は10mmHg以下の値が保たれることを前の実験5)で明かにされた。
 実際に手術を行うときには,眼内圧の降下を期待する処置として,術前に鎮静剤及び眼内圧降下剤を投与し,又球後麻酔を行い,そして眼球に圧迫(指圧)を加えるのが一般的な順序となつている。眼内圧降下剤として今日広く用いられているのは,炭酸脱水酵素抑制剤であるDiamox (Ac—etazolamide),Daranide (Dichlorphenamide)及びNeptazane (Methazolamide)等であるが,これらを術前に投与し,球後麻酔後指圧を加えることによつて一層確実に眼内圧の降下が期待出来るのであるが,私は前回の実験に続いて一時間前にDiamoxを投与して眼球に圧迫を加えたときの眼内圧の推移についてもしらべて見たのでその成績について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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