icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科2巻3号

1948年07月発行

文献概要

Ⅱ臨牀實驗

轉移性網膜脈絡膜炎の一治驗例

著者: 佐藤三郞1

所属機関: 1東京醫大眼科

ページ範囲:P.107 - P.109

文献購入ページに移動
第一章 緒言
 轉移性網脈絡炎は病原菌が眼以外の場所から血行によつて網膜脈絡膜に定着し,此處に急性化膿性炎症を惹起するものである。本症は多くは其經過が迅速にして忽ち硝子體膿瘍或は轉移性全眼球炎を招來する爲初期の眼底を望見するの機會に惠まれることすら困難にて本症を治癒せしめ得た例は甚だ稀の樣である。昭和18年宇山氏は轉移性脈絡膜膿瘍の例にズルフォンアドミ劑の徑口的投藥とカルチコールの注射とにょり之を治癒せしめたと報告してゐる。著者も亦最近,轉移性化膿性網脈絡膜炎の症例に於て其眼底を望見しつい之を治癒せしめ得たので此處に報告する次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?