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臨床実験
螢光眼底撮影法(その2)
著者: 清水弘一1
所属機関: 1東京大学医学部眼科
ページ範囲:P.23 - P.29
文献購入ページに移動I.まえがき
螢光眼底撮影法についての前報1)では,主として,基本的な原理や正常眼での所見を紹介したのであったが,これを実際の眼科臨床に応用した場合,現に血流の通つている網膜血管のみが造影されるというAngiographyに準じた単純な解釈では充分でなく,病的状態における血管壁の透過性の問題,脈絡膜血管床よりの螢光の可視性の問題,更には,網膜色素上皮内の色素の多寡による人種差などを考慮した上での周当な読影態度が必要である。
本報では,病的眼底における螢光出現にいくつかの基本的な型があることを,著者の自験例から紹介し,また,具体的な症例についての知見を報告し,今後の検討の資料に供したい。
螢光眼底撮影法についての前報1)では,主として,基本的な原理や正常眼での所見を紹介したのであったが,これを実際の眼科臨床に応用した場合,現に血流の通つている網膜血管のみが造影されるというAngiographyに準じた単純な解釈では充分でなく,病的状態における血管壁の透過性の問題,脈絡膜血管床よりの螢光の可視性の問題,更には,網膜色素上皮内の色素の多寡による人種差などを考慮した上での周当な読影態度が必要である。
本報では,病的眼底における螢光出現にいくつかの基本的な型があることを,著者の自験例から紹介し,また,具体的な症例についての知見を報告し,今後の検討の資料に供したい。
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