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臨床実験
Dystrophia myotonicaの眼症状,とくにCataracta myotonicaの5症例について
著者: 鬼木信乃夫1 向野和雄1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1315 - P.1321
文献購入ページに移動筋緊張性ジストロフィア(Dystrophia myo—tonica)は全身的には筋強直症(myotonia)と筋ジストロフィア(muscular dystrophy)とをかね備えた症状を呈し,卵巣,睾丸萎縮等の内分泌異常を随伴し,単なる先天性筋緊張症(Myo—tonia congenita, Thomsen)や筋ジストロフィア症(Dystrophia musculorum progressiva)とは異なる一疾病単位(clinical entity)をなすもので,眼科的には白内障,眼瞼下垂,眼球陥凹低眼圧,視神経萎縮,硝子体閃輝症を呈すといわれている。原因としては多分泌腺異常,間脳,下垂体における自律神経中枢異常(Curshmann1),Boeters),ある種の代謝異常等が考えられ,家族性に発生をみる点,遺伝学的にも興味のある疾患である。本症が20世紀前半から注目されている疾患に拘わらず,今日尚その原因は究明されてない。
眼科的に特に興味をひくものは本症に随伴してみられる白内障(Cataracta myotonica)である。
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