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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻10号

1966年10月発行

文献概要

臨床実験

糖尿病性網膜症に対するVB12の結膜下注射成績

著者: 大林一雄1 小池裕司1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1323 - P.1328

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I.緒言
 最近糖尿病への関心が高まりつつあるが,糖尿病の眼合併症として重要なものに白内障と網膜症がある。白内障は比較的視力の予後が良好であるが,一方網膜症は今日の所,種々の療法によるも改善は少く,進行し,特にインシュリンや新らしい糖尿病治療薬の出現により,患者の生命的予後は好転しているのに反し,網膜症の頻度や重症例の増加の傾向がみられ,今日眼科に於ける治療上の重要問題となつている。
 網膜症に対する療法は薬物療法,食餌療法,手術療法,放射線療法等があるが,中心となるものは薬物療法である。薬剤として血管強化剤,止血剤血管拡張剤,蛋白同化ホルモン,VB12, C, E,果糖,ATP,チトクローム等が用いられるが,いづれも成績はまちまちで,未だ決定的の治療法が確立されていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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