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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻11号

1966年11月発行

文献概要

臨床実験

網膜剥離に関する網膜感電力検査の応用

著者: 藤井良治1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1413 - P.1415

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 網膜剥離に関して網膜感電力検査を行なつた結果について報告した。
 1)片眼だけの特発性網膜剥離の際,患眼のみならず健康な他眼の感電力も低下していることがあり,この傾向は特に高度近視の揚合に著しい。このことは,網膜剥離と関連をもつなんらかの素因(網膜活力の低下)を両眼ともに有していることを端的に物語るものではないかと考えられる。
 2)網膜剥離眼で術前の網膜感電力がよいものは,術後(退院時)の視力もよいという傾向がある。また,術前視力と術後視力とを比べた場合,感電力がわるいものほど視力は悪化する例が多い。つまり,網膜剥離の予後推定の参考として網膜感電力検査が役立ち得ることを認めた。検査法が極めて簡便である点を強調し網膜感電力検査の臨床的実用価値を論じた。
(生井浩教授の御指導,御校閲を深謝致します)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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