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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻11号

1966年11月発行

文献概要

臨床実験

流体形成資材の眼内組織に対する反応

著者: 小島宮子1

所属機関: 1東北大学医学部眼科

ページ範囲:P.1427 - P.1432

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I.緒言
 最近,形成外科の発達と共に,形成資材も種々の種類が作られ,眼科領域においても,メタクリル樹脂や人工脂肪,シリコンラバーなどが,眼瞼形成や網膜剥離などに比較的早くから用いられた。これらの形成資材の眼組織に対する反応については,教室の田沢5)がすでに報告している。最近特に流体形成資材が臨床面で応用され始めて来たが,眼科領域においても,最近アメリカやイギリスにおいて,網膜剥離の患者で,手術によつて治る見込みのない者や手術をしても効果のなかつた症例の硝子体内に,液状シリコンを注入し好結果を得ている。しかし,周知の如く,網膜組織は化学物質に対して極めて鋭敏に反応し,組織の変性を来たすおそれがあるので,その使用には充分に慎重でなければならない。従つてこれを患者に用いる前に,動物眼について慎重に実験を重ねる必要がある。そのような目的でこれらの流体形成資材を,まず家兎眼の前房及び硝子体内に注入を試みたので,その臨床的並びに組織学的所見について報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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