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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻11号

1966年11月発行

文献概要

第1回眼・光学屈折学会

Ruby Laser光の網膜凝固閾値について

著者: 野寄達司1 J. Charles2 M. Catherine3 J. Charles3

所属機関: 1順天堂大学眼科 2コロンビア大学眼科 3アメリカン,オプティカル,カンパニー

ページ範囲:P.1447 - P.1451

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I.はじめに
 最近のレーザー技術の進歩に伴つて,種々のレーザー装置を取扱う機会がふえて来た。特に現在最も広く使用されている固体レーザー(Ruby,Neodymium-glass Laser等)は,出力が大であり,また閃光として使用されるから,偶発事故により,瞬間的に網膜を凝固する危険がある。
 レーザー光はその性質上,強い平行光束であり光の散乱が少ない。従つて眼のような集光レンズ系に入れば,他に光学系がなくても,網膜上に集光点を作り,これを凝固する。また誤つてレーザー光を固視すれば,黄斑部の損傷が起り,極めて僅かなエネルギーでも,中心視力が失なわれることがある。このようにレーザー装置による事故の例は,既にアメリカ1)及び我国で報告されている。これを予防するには,充分な防禦対策が必要であり,適当な安全眼鏡の装用が必須である2)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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