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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻12号

1966年12月発行

文献概要

連載 眼科図譜・118

網膜中心動脈塞栓症

著者: 清水弘一1 井上治郎1 戸張幾生1

所属機関: 1東京大学医学部眼科

ページ範囲:P.1487 - P.1488

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〔解説〕
症例
症例は46歳女子(E.U.,66-7578)である.8年前に高血圧を発見されたが継続的な治療は受けていない.他には従来著患を意識していなかつたが,ある土曜日の昼前,目まいのため横になつたところ,青い閃光が左眼に見え,続いて左眼視力が突然失なわれた.翌日(第2病日)来科入院した.
 初診時の視力は右1.0,左手動弁であるが,視野測定は可能で,左眼視野は固視点の左方20°から60°の範囲に島状に残つている.眼底には図に示すような典型的な網膜中心動脈塞栓症の所見が認められる.血管拡張剤を主とする諸治療をおこない,視野の著しい拡大,視力の改善(最終視力60cm/n.d.)を見た.網膜の色調も4週間後に正常化した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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