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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻12号

1966年12月発行

文献概要

創刊20周年記念特集 眼科最近の進歩 綜説

眼鏡とコンタクトレンズ

著者: 中島章1 木村健1

所属機関: 1順天堂大学眼科

ページ範囲:P.1521 - P.1526

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I.はじめに
 コンタクトレンズ(以下コ・レと略す)を含めて眼鏡というものは,視力を矯正,または保護するために,眼前に装用する光学的用具であると定義されており,主に屈折異常の矯正手段として用いられている。最近,わが国に於いてはマスコミ等により,戦時中激減した近視が,戦後再び増加していることが叫ばれ,之に加えて,幼小児に於ける弱視の問題,低視力者の残存視力のひき出し方法--弱視鏡等もからみ,一般の関心を強く惹いており,眼鏡とコ・レの必要性がますます高まつている状態である。特にコ・レは,最近10年の間に著しく発展し,1958年にコンタクト・レンズ学会が設立されて以来,臨床上,或いは基礎的研究が重ねられ,広く一般に普及するようになつた。
 1963年の調査では,全国で約150万の人がコ・レを装用し眼科診療所の80%に於いて,コ・レを取扱つていることが明らかになつており,現在ではこの数字をはるかに上回つていると考えられる。しかし,真の意味での絶対適応に近い,強度近視や,不正乱視等の症例での普及は,まだ充分ではない様に見受けられるし,片眼の無水晶体眼に対する処置も,もつと増加して然るべきであるように思われる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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