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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻2号

1966年02月発行

文献概要

臨床実験

Desoxyribonucleaseによる角膜ヘルペスの治療

著者: 百瀬皓12 井上潤一12

所属機関: 1奈良医大眼科 2桐生厚生総合病院眼科

ページ範囲:P.247 - P.252

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I.緒言
 1964年ソビエトのK.P.Kaplinaは角膜ヘルペスの治療にDesoxyribonucleaseを用いる方法を報告し,角膜ヘルペスに対する特殊療法に第2の道を開いた。
 さて第1の道は第1表に表示する様に1962年Kaufman等により報告されその後多くの眼科医達により追試された5—iodo−2—desoxyuridine(IDU)或はそれに類似するAntimetabolic Su—bstancesを用いる方法でこの内IDUは我国に於ても市販されて現在迄難治であり,亦抗生物質や,Steroidhormonの出現によつてその病型をも変えて我々を悩ました角膜ヘルペスの治療に光明をもたらした。しかし,IDUはMaxwell等の集計によると表在性の病変のみの症例に対しては極めてすぐれた効果を呈するのに反して,角膜実質にも病変の及んだ症例ではその効果は前者に比較してかなりの差があり,亦,Kaufman自らも述べる様にヘルペス性虹彩炎には無効で円板状角膜炎に対してもその効果には疑問があるとの事である。亦小林氏等の研究によると,ヘルペスウィルスは試験管内で,IDUに対して抵抗性を獲得することが可能で,このIDUに抵抗性を獲得した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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