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特集 第19回日本臨床眼科学会講演集 (その2) 学会講演集
螢光眼底撮影法—その3:型の存在とその応用
著者: 清水弘一1 佐藤好彦1 谷島輝雄1
所属機関: 1東京大学医学部眼科
ページ範囲:P.345 - P.351
文献購入ページに移動螢光眼底撮影についての文献1〜22)は,すでにかなりの数にのぼり,糖尿病性網膜症や高血圧眼底をはじめとするさまざまな眼底疾患についての知見が得られているが,本検査法のもつ基本的性格がすべて明きらかになつたとはいえないようである。本法は基本的には眼底の血管造影法としての意味をもつものであるが,検眼鏡的な所見とはその性質と価値を著しく異にする眼底循環についての知見をときに提供するのみならず,螢光漏出現象を中心とする,単なる血管造影以上の特異な所見が病的眼底については得られることを繰り返し著者等は経験した。著者等は,更に,この螢光漏出現象には,眼底病変の場と性質に対応する特徴的ないくつかの基本的な型があり,この型をよりどころにすることにより,螢光眼底撮影所見の解釈がより容易かつ明確なものになるであろうことを知つたので,以下に例を挙げ報告する。
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