文献詳細
特集 第19回日本臨床眼科学会講演集 (その2)
講演外
文献概要
I.緒言
所謂表層性瀰蔓性角膜炎は,明治27年井上達五郎氏が初めて記載して以来,幾多の報告があり,中島実氏のアレルギー説,特に昭和9年武田隆氏の詳細な研究以来,V.B2欠乏説が大きく台頭して来た。本症は日常屡々遭遇するものであるが,失明の慮がないためか些か等閑に付されている感がないでもない。所が近年本症でV.B2が奏効しないものが少なくない上,長期にわたつて増悪を繰返し,種々な愁訴を伴なうものがあるので,ここで本症を再検討すると共に,此が治療についてもいささか検討を加えたので,ここに報告し諸賢の御批判を仰ぐ次第である。
所謂表層性瀰蔓性角膜炎は,明治27年井上達五郎氏が初めて記載して以来,幾多の報告があり,中島実氏のアレルギー説,特に昭和9年武田隆氏の詳細な研究以来,V.B2欠乏説が大きく台頭して来た。本症は日常屡々遭遇するものであるが,失明の慮がないためか些か等閑に付されている感がないでもない。所が近年本症でV.B2が奏効しないものが少なくない上,長期にわたつて増悪を繰返し,種々な愁訴を伴なうものがあるので,ここで本症を再検討すると共に,此が治療についてもいささか検討を加えたので,ここに報告し諸賢の御批判を仰ぐ次第である。
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