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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻4号

1966年04月発行

文献概要

特集 第19回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会講演集

Ocular rigidityと眼容積との関係

著者: 池間昌男1

所属機関: 1名鉄病院

ページ範囲:P.497 - P.502

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I.緒言
 緑内障の診断,殊に早期診断について,種々の補助診断が発達したが視野計測とならんで最も重要且つ確実な方法は,反覆する眼圧計測である事に変りはない。アメリカ耳鼻咽喉,眼科アカデミーに依るシエッツ氏眼圧計の規格検査が,正確な眼圧計に依る資料の国際的統一に果した役割は大きい。然しながら,indentation tonometryにしろ,Goldmann式以外のaplanation to—nometryにしろ,眼圧計をのせる以前の眼内圧を直接計測している訳ではなく,眼圧計をのせた事により修飾された,所謂tonom—etric pressureから間接的に,初圧を知る方式である所に問題がある。特に近時,Ocular rigidityの概念が,Friedenwald3)が最初用い出した時の意味から少しく離れて,Scleraの弾力性,若しくは伸展性がその主な要素であるかのように誤解されて来た傾向がある。これに対して,ocular rigidityを決定するのは,眼球の容積に他ならないという報告も,幾つか現れた2)6)7)。ともあれ,tonometric pressureを決定する要素は,眼容積,Scleraの伸展性,および眼球の形態である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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