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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻4号

1966年04月発行

文献概要

特集 第19回日本臨床眼科学会講演集 (その3) 学会講演集

視覚誘発反応(VER)に現われる‘on’rhythmについて

著者: 横山実1 谷口守男1 米倉欣彦1

所属機関: 1三重県立大学眼科教室

ページ範囲:P.563 - P.572

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I.緒言
 前報1)2)3)4)5)において,著者らは,ERGの律動様小波(以下,O波と略)と殆んど等しい周期を有する律動的な‘on’反応(‘on’rhythm)が,視神経,外側膝状体,上丘の誘発反応に現われることを実験的に証明し,また,家兎のVERにも,同様の‘on’rhythmがPrimary responseとして出現し得ることについて述べた。視路におけるこの種の反応が,猿,猫などの視路から記録されることは既にDoty7)8)らによつても報告されており,Cobb及びDawson9)は人VERの初期に現われる小波群の周期がO波のそれに近似することを報告した。しかし,DotyらはERGとの比較は行わなかつたし,Dawsonらは,両反応における小波間の対応に関し,詳細な検討を行わなかつたので,特に人のERGとVERの間に著者らが実験的に認めたような関係が成立するかどうかについては,なお可成りの疑問が残されていた。
 著者らは,正常人のVERとERGの同時記録を行い,O波と,VERの‘on’rhythmとの時間関係を詳細に検討した結果,両者の間に明かな対応を求めることが出来たので,その結果について報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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