文献詳細
文献概要
特集 第19回臨床眼科学会講演集(その4) 学会講演集
重症筋無力症眼球型に関する臨床的研究
著者: 伊藤昭一1
所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.683 - P.698
文献購入ページに移動重症筋無力症はWillis (1672)により最初に記載された。さらにErb (1878),Goldflam (1893)により詳しく報告され1),Erb-Goldflam病と呼ばれた。Jolly2)(1895)はMyasthenia gravispseudoparalyticaと呼び,彼によつて初めて重症筋無力症と名付けられた。
重症筋無力症の眼症状については,Mattis3)(1941)やWalsh4)(1945)らの詳細な記載がある。Gavey5)(1941)は25年間,眼にのみ症状がとどまつていた例を報告している。眼症状だけの重症筋無力症をWalshは"Ocular"Myasthe—nia gravisと呼び,Lisman6)(1949)も症状が眼にのみ現われた2例を報告し,Ocular Mya—sthenia gravisと題している。Ocular Myasth—lenia gravisに対峙して,症状が全身に亘るものをSystemic Myasthenia gravisと呼び,臨床的に重症筋無力症の病型を上記の2つに分ける場合がある。
掲載誌情報