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臨床実験
眼精疲労及び中心性網脈絡膜炎に対するATP−2Na腸溶錠の使用経験
著者: 柴賢爾1 桑原進1
所属機関: 1四国鉄道病院眼科
ページ範囲:P.817 - P.822
文献購入ページに移動FiskeおよびLohmannによるATPの発見以来,その臨床的応用は広範囲にわたり,かつ卓効がみとめられている。すなわち,筋性,神経性疾患,循環器疾患,脳血管障害は勿論のこと,眼科領域においても眼筋麻痺,眼精疲労,視神経網膜疾患および角膜疾患などに応用され,すぐれた効果をあげることが報告されている。しかし従来使用されたATPはすべて注射によるものであつて,その使用にさいして,とくに静脈注射においては,かなり不愉快な副作用を伴うことが多い。しかるに,ATP−2Na錠(以下ATP錠と略す)の完成により,注射による如き副作用の心配はなく,長期連用が容易となつたわけである。
今回,わたくしらはATP錠を眼精疲労および中心性網膜脈絡膜炎に対して使用する機会を得たのでその成績を報告する。
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