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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻7号

1966年07月発行

文献概要

臨床実験

Bright Plaquesを伴つた網膜中心動脈枝閉塞症

著者: 幸塚法子1

所属機関: 1京都府立医科大学眼科教室

ページ範囲:P.989 - P.992

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I.緒言
 網膜中心動脈および中心動脈枝閉塞症についての報告は,数多くなされている。この原因として,血管壁の病変説,血栓説,血管攣縮説,血液変性説などがあげられ,栓子によるとする報告は少ない。最近外国文献に於て,血管学殊に頸動脈のThrombo-endarterectomyの発達と共に,網膜中心動脈閉塞症様の症状を示す者の眼底に,栓子を認めたという報告が多くみられるようになつた。しかし目本に於ては,栓子によるとする報告は非常に少く,更に栓子を眼底に認めたという報告はごくわずかである。古くは稲富1)により,最近は浅野2)が脳卒中の患者の眼底に栓子を認めたと報告している。後者に於て眼症状はのべられていない。前者の報告に於ては,栓子を真の栓子とせず,動脈壁の局所的変化により起つてきたものと説明している。私は最近,眼底に輝いた斑点(Bright Plaques)を伴つた網膜中心動脈枝閉塞症の1例を経験したので報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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