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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻7号

1966年07月発行

文献概要

臨床実験

慢性結膜炎に見られる眼精疲労と頭部圧痛点の統計的観察

著者: 原東亜1

所属機関: 1原医院

ページ範囲:P.993 - P.997

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I.緒言
 1943年,Sir William Mackenzieが初めて眼精疲労Asthenopiaと云う名称を提唱して以来,本症について原因症候分類治療のすべてにわたり詳細な研究が行なわれてきたが,我国最近における急激な社会思潮の変化に伴う各年代間思想,感情の個人差の増大や産業,交通,技術の発展などによる生活リズムの破綻が背景となり,近年急増していることが諸家により指摘されている。眼精疲労の中に症候性As.Symptomaticaと呼ばれるものがあり,その原因のひとつに我国に極めて広汎にみられる慢性結膜炎が数えられていることは周知の通りである。
 然し,私達は日常の診察に最も多いはずの慢性結膜炎の患者から眼精疲労をみつけだすと云うことは従来殆どなかつたのではなかろうか。これは,今にして気付いたことではあるが,患者は最も心安い私達開業医を訪れた時でさえも,眼症状についてだけ訴えるが眼精疲労の重要な全身症状—頭痛肩凝り睡眠障害胃腸障害および尖端恐怖症—については何ひとつ語らないためであつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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