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文献概要
第1回眼・光学屈折学会
乱視検査法の検討—1:クロスシリンダ法と乱視表による検査
著者: 大島祐之1 高垣益子1
所属機関: 1東京医科歯科大学眼科
ページ範囲:P.1147 - P.1152
文献購入ページに移動I.緒言
生体眼の正確な計測は一般に困難を伴う。乱視検査もその例に洩れず,眼鏡検定にさいし,乱視表を見させ線の濃淡を中和させる円柱レンズを見いだしても,そのレンズでは充分な矯正視力が得られず円柱レンズを若干補正することによつて良好な視力となることが時折経験される。乱視の検査はとかく煩雑で単純な理論のみでは律せられない要素が測定精度に影響すると思えるのだが,乱視検査の諸法に関して今日までに充分な評価がなされているとは思えない。今回私共は上記の乱視表による検査と共に,乱視の自覚的検査法として知られるクロスシリンダ法を同一眼に実施した結果を比較し,知見を得た。
生体眼の正確な計測は一般に困難を伴う。乱視検査もその例に洩れず,眼鏡検定にさいし,乱視表を見させ線の濃淡を中和させる円柱レンズを見いだしても,そのレンズでは充分な矯正視力が得られず円柱レンズを若干補正することによつて良好な視力となることが時折経験される。乱視の検査はとかく煩雑で単純な理論のみでは律せられない要素が測定精度に影響すると思えるのだが,乱視検査の諸法に関して今日までに充分な評価がなされているとは思えない。今回私共は上記の乱視表による検査と共に,乱視の自覚的検査法として知られるクロスシリンダ法を同一眼に実施した結果を比較し,知見を得た。
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