icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻9号

1966年09月発行

文献概要

臨床実験

フィブリノリジン(プラスミン)の点滴静注による網膜静脈並びに動脈閉塞症の治療成績

著者: 三国政吉1 木村重男1 新保信夫1 小川洋一1 今村仂1

所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1221 - P.1227

文献購入ページに移動
Ⅰ.緒言
 線維素溶解酵素(線溶酵素)はFibrinを分解する酵素である。本酵素剤は血栓・塞栓の溶解剤或いは凝血塊の吸収促進剤として用いられる。現在製品としてはPlasminを製剤化した精製人Plasmin製剤,線溶酵素系を賦活するStrepto—kinase, Urokinase製剤,蛋白溶解酵素のChy—motrypsin, Pronase, Ananaseなどが使用されている。
 今回私共の用いたフィブリノリジン−ミドリ(プラスミン)は,ミドリ十字KKにて新しく開発された精製人Plasmin製剤で,人血漿中のPla—sminogenを分離精製し,人尿から精製したUrokinaseで活性化したものである。従来精製Plasmin製剤としては,活性化剤としてStre—ptokinaseを用いたActase, Fibrinolysin Hu—man Lyovacなどが使用され,その有効性が認められていたが,今まで国産品はなかつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?