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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科20巻9号

1966年09月発行

文献概要

手術

翼状贅片ノ新手術法

著者: 金相龍

所属機関:

ページ範囲:P.1231 - P.1236

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Ⅰ.緒言及ビ方法
 翼状片手術法ハ文献ニ依レバ百種以上ノ方法ガアルト言ハレルケレド現在マデニ完全ニ其ノ再発ヲ防止シ美容的ニスル方法ハ現ハレテイナイ状態デアル。従ツテ此ノ良性ナル疾患ニS90ノ如キ放射性物質ノ照射或ハ抗腫瘍剤デアル,テスパミンヤ,マイトマイシンノ点眼ガヨイト報ゼラレテイル。然シ此レ等モ手術後使用スルノデアツテ,ヤハリ手術自体ヲ適切ニヨクシナレバナラナイ。然シ此ノ放射性物質ヲ使用シテモ再発スルモノモアリ,此ノ物質ニ依ル併発症自体モ大ナル問題ニナル場合モアル。著者ノ経験ニモS90ヲ使用シタ後ニ再発シタモノガ手術前ヨリ一層醜形ヲ呈シ再手術モ不可能ニナツタ十数例ヲ観察シテイル,此ノ感ガ深イ。コノ頃本症ニ放射線障害トシテ放射線ヲ照射シタ後ニ角膜ニ損傷ヲ来シタ場合ハソノキズガ治リニクイト報ゼラレ,又白内障ガ発生スルト報ゼラレテイル。ソレハ勿論デセウ,放射線ニモツトモ敏感ナ水晶体ノ近クデ放射線ヲ使用スルカラデアル。ソレデ放射線使用後ノ再発ニハ再手術ヲ医師ガタメラウヨウニナル。勿論翼状片ノ成因(原因)ガイマダ不明デアルカラ理論的ニ的確ニ再発ヲ防止スル方法ノ発見モ困難ダト思フ。ケレド後天的ニ外部カラノ色々ナ刺激即風塵,日光,瞬運動共ノ他,機械的摩擦,特ニ半月皺壁ノ摩擦等長時日ノ集積デ出来ル瞼裂斑トモ同一ダト云フ事,又瞼裂斑ガ移行シテ,ナニカノ機転デ角膜内ニ進入シテ出来ルト云フ事ニツイテハ多ク学者ノ意見ガ共通シテイル。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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