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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻11号

1967年11月発行

文献概要

臨床実験

螢光眼底撮影法によるトキソプラスマ性網脈絡膜炎の臨床像の解明—とくに病巣の時期判定における本法の意義について

著者: 鬼木信乃夫1 大野新治1 野中吉郎1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1267 - P.1278

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I.緒言
 螢光眼底撮影法による網膜病変の解析—とくに血液循環障害の病態生理解明への応用については,多くの研究成果が発表されているが1)7),網膜脈絡膜の炎性病変に関するものは非常に少なく,Lemke2)の網脈絡膜炎一般に関する研究,藤沢3)の中心性網膜炎(増田型)に関する研究,荒木ら4)のヒストプラスマ性網脈絡膜炎に関する研究がみられるのみである。
 トキソプラスマ性網脈絡膜炎の臨床像は,初期には急性滲出性病変が存在し,治癒に向うにつれ病巣が扁平化し境界も鮮明となり,後には色素が游出して瘢痕病巣となる5)。私達は,この各病期における病態の解明に螢光眼底撮影法を応用して,新しい病巣治癒判定規準を作つたので紹介し,あわせて批判を仰ぎたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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