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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻12号

1967年12月発行

文献概要

談話室

福原先生と石原先生—傍観的国字論

著者: 広瀬泉1

所属機関: 1山口県立中央病院眼科

ページ範囲:P.1395 - P.1397

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 私の中学時代,国漢の先生で,福原真幸なる方があつた。先生は「ローマ字論者」。しかも日本式,いわゆる訓令式採用の主張者で,折りにふれ,熱心に国語・国字問題を論じておられた。
 私どもの中学時代といえば大東亜戦たけなわの頃。今の中国にみる紅衛兵的世代である。英語の先生をボイコットする程ではなくとも,隅の方に押しやつた感じがあつた。そのさなか,国漢の先生が,こともあろうにローマ字論とは誠に奇異の感を抱く他はない。極論するものの中には,国賊とののしり,先生が憲兵隊に調べられたという噂話をきいたこともある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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