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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻2号

1967年02月発行

文献概要

特集 第20回臨床眼科学会講演集(その1)

農薬ブラストサイジンによる眼障害の研究—Ⅱ家兎眼における各種薬剤の実験的治療効果について

著者: 塩崎英一1

所属機関: 1東邦大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.111 - P.122

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I.緒言
 農薬Blasticidin S (以下BcS)は,稲の"いもち病"の防除ならびに治療剤として著効を有するが,一方哺乳動物に対する毒性もかなり強烈であり,特に粘膜組織を特異的に浸襲する性質を有し,中でも結膜,角膜に対する刺激作用は最も敏感であるが,眼障害以外に,上気道,気管刺激症状,消化管粘膜刺激症状などをきたす事もある。
 BcSは,塩基性,水溶性の白色針状結晶で,その化学構造は,最近の研究によりほぼ決定され,次の如く公表されている。それによると,生物の蛋白合成に関係の深い核酸に似た構造をもつており,BcSが"いもち病"菌の蛋白合成を阻害して,これを殺滅することが明らかにされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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