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特集 第20回臨床眼科学会講演集(その1)
フオスフオリンの内斜視に対する応用
著者: 湖崎克1 小山賢二1 大畑垂穂1 李哲済2
所属機関: 1大阪市立小児保健センター眼科 2公眼科病院
ページ範囲:P.235 - P.243
文献購入ページに移動最近,斜視の早期治療がわが国眼科に盛んにとりあげられてくるようになつたことは,誠に喜ばしいことであるが,まだまだその治療法に幾多の欠点,未解決の点が多く見られる。その1つに,遠視を伴なう内斜視がある。
従来,遠視を伴なう内斜視に対し,先ず第一に,遠視眼鏡を装用せしめ,眼鏡のみによつて正位となるものが調節性内斜視と呼ばれていた。しかし,遠視眼鏡によつて調節因子による輻湊過剰が完全に除去されたかどうかに,疑問が残り,眼鏡装用後の残余斜視に対しては,完全矯正手術を行なうことをせず,必ず少しの矯正不足を行なうことが,内斜視手術の要点でもあつた。さもないと,完全矯正手術を施行した後,9,10歳の輻湊力減少時に,往々開散位となり再手術を余儀なくされるものである。
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