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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻5号

1967年05月発行

文献概要

特集 第20回日本臨床眼科学会講演集 (その4)

新抗生物質Gentamicinの眼科的応用に関する研究

著者: 萱場忠一郎1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.653 - P.662

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I.序
 眼科領域に於いて抗生物質の果す役割は各種眼感染症の治療と共に,最近は,特に手術々式,器械の進歩発展に伴つて,手術に関わる感染予防の面でも増々重要性を加えている。従来,穿孔性眼外傷や,内眼手術,眼局所療法時の不感性菌感染例は,必ずしも数多くみるものではないが,感染眼の治療は困難で,多くは機を逸して視器本来の機能を喪失する結果となり易いので,これの感染予防と治療に対しては多大の関心が払われてきた。
 1963年,米国Schering社研究所に於いて開発された新抗生物質Gentamicin (以下GMと略す)は,グラム陽性菌,グラム陰性菌,リケッチア,など広範囲の病原体に有効であり,Pseudo—monas aeruginosa,Proteusなどのグラム陰性桿菌感染症に特に有効であることが注目され,最近,我国にも紹介されて,各科領域に於いて,基礎的,臨床的に検討が試みられている。このたび,眼科領域に於ける応用に関する研究の一端を荷い,2,3の実検を試みたので,その成績を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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