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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻7号

1967年07月発行

文献概要

臨床実験

脈なし病網膜動脈血逆流現象—(第2報)体位の影響

著者: 船橋知也1 広瀬清一郎2 磯部敬3

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科 2岐阜大学医学部眼科 3名古屋大学医学部内科

ページ範囲:P.839 - P.842

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I.緒言
 第30回日本中部眼科学会の席上,私達は脈なし病患者で網膜中心動脈血圧(以下CAPと略記)を測定する際に,被検眼の眼球壁にCAPの最高値を超える圧を加えた時,網膜中心動脈内の血液が乳頭方向に逆流する事がある事を報告した。ところがその際,金沢大学米村大蔵助教授は,本現象が患者の体位によつて影響される旨の追加をされた1)。そこで,私達は,すでに第1報で報告した患者のうちで,その後も引き続き来院中の4名について,6カ月間,来院の都度,患者の坐位と仰臥位とでそれぞれCAPを測定して,体位の如何によつて逆流現象の出現に差異があるか否かを調べた。
 その結果,1例で,しかもただ1回ではあつたが坐位では逆流現象が認められ,仰臥位では,これが認められなかつたので,改めてここに報告し,諸参の御叱声を乞う次第である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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