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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科21巻8号

1967年08月発行

文献概要

臨床実験

眼科領域におけるATP腸溶錠による治療成績

著者: 丸山光一1

所属機関: 1高松赤十字病院眼科

ページ範囲:P.957 - P.962

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I.緒言
 周知のごとくATP (Adenosine triphosphate)は生体組織内でenergy-rich phosphate bondとして存在し,加水分解を受ける際多量のfreeenergyを遊離し生体諸機能発動のエネルギー源として供給されている。また血管拡張作用,組織の諸代謝機能賦活作用を有するため各科領域で諸種疾患の治療に応用され臨床上の効果を挙げている。眼科領域においても眼精疲労,眼筋麻痺,網膜,視神経疾患等広範囲に亘つて使用され使用成績を挙げつつある。従来は主として注射の形で使用され,しばしば注射による副作用発現がみられたが,このたび腸溶錠の形で投与が可能になり,副作用の恐れなく長期連用が期待出来るようになつた。著者は最近諸種眼疾患に対し本剤内服治療を試み以下の成績を得たので報告する。尚本剤は第1図に示す化学構造を有し,1錠中ATP−2Na 20mgを含有している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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