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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科22巻12号

1968年12月発行

文献概要

臨床実験

フィブリノリジン(プラスミン)による眼内出血の治療成績

著者: 太根節直1 大林一雄1 神前正敬1 向後富次男1 松崎浩1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1535 - P.1539

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I.緒言
 フィブリノリジン(プラスミン)は線維素溶解酵素と呼ばれ,血漿に存在する蛋白分解酵素で,生体内においては創傷治癒過程における不用な血塊の自然消失,血管フィブリンによる閉塞の防止と流通性の確保などの作用を有すると考えられている。
 われわれが今回使用したフィブリノリジン−ミドリ(プラスミン)はミドリ十字KKが新しく開発した国産品で,人血漿中のプロフィブリノリジン(プラスミノーゲン)を分画精製し,ウロキナーゼ−ミドリ(Urokinase)をもつて活性化してフィブリノリジンに転化し,凍結乾燥したもので,乾燥前に60℃10時間の加熱処理を加えてあるので,血清肝炎感染に対する安全が保証され,乾燥状態では低温(たとえば5℃)に貯えれば安定であるといわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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