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特集 第21回臨床眼科学会講演集(その1)
最近の若年性再発性網膜硝子体出血の経過の特異性とその螢光写真(眼底・虹彩)所見
著者: 三井幸彦1 松原稔1
所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.195 - P.199
文献購入ページに移動貴志(1911)1)および鈴木2)(1925)の統計によると,本疾患の頻度は眼科外来患者の約0.27%,または入院患者の約1.39%であつたという。戦後本疾患はいちじるしく減少した。私どもの過去7年間の外来患者の統計では12/27338=0.044%にすぎず,1年間に2例以下の割合でしか見られなくなつた。しかし,これらの患者をみると,いわゆる「良性」のものが激減したのであつて,「悪性」のものは減つていないように思われる。1943年の落合3)の39例の統計によると,虹彩炎を伴つたものは8例,約20%であるが,出血性緑内障を起こした記載は0/39で1例もない。
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