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特集 第21回日本臨床眼科学会講演集 (その2)
網膜色素変性症の視野
著者: 松尾治亘1 遠藤成美1 鈴木紘子1 田坂定晴1
所属機関: 1東京医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.281 - P.292
文献購入ページに移動網膜色素変性症の視野変化は,従来より求心性狭窄と輪状暗点といわれている1)2)3)。しかし,本症の量的視野変化に関する報告は少ない。水川教授4)は,周辺性沈下や,中心視野が比較的よく残るという所見について記載している。また,大鳥氏5)6)らは,Goldmann Perimeterによる結果から,本症の病期の進行に応じた一連の視野変化過程について報告している(第1図)。
われわれは,最近,東京医科大学眼科を受診し網膜色素変性症と診断された51例に,GoldmannPerimeter,による視野計測(以下,G.Perime—trie,Tübinger Perimeterによる時は,T.Pe—rimetrieと略す)を行なつたところ,輪状暗点を呈する例を多く見出した。また,周辺性沈下および著明な狭窄例に,Tübinger Perimeterを用い,暗黒静的視野計測を行なつたところ,大鳥,水川氏4)らのいう輪状暗点様の中間帯沈下を検出した。これは,臨床的に重要な意義をもつものであると考えるので,ここに報告する。
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