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特集 第21回臨床眼科学会講演集(その4)
Oculo-auricular dysplasiaの1例
著者: 小坂輝彦1 吉村卓也1 藤村和昌1 前坂明男2
所属機関: 1金沢大学医学部眼科学教室 2金沢大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.649 - P.654
文献購入ページに移動角膜および結膜皮様腫の症例は,日眼全書によれば,本邦では,甲野氏の報告にはじまり,現在までに50例以上を数えている。皮様腫の発生に関しては諸説があり,他の種々の先天性異常を伴うことが多く,おのおのの報告例には,それぞれ特徴ある臨床所見が記載されている。なかんずく,副耳を伴う皮様腫の症例の比率はかなり大である。しかしながら,これらは他のいろいろな合併症等をも併せて記載報告されているにすぎない。
1952年,Goldenharは,epibulbar dermoids,accessory auricular appendagesおよびauralfistulaeをTriasとする症候群をoculo-auricu—lar-dysplasiaと名づけ,その後,Hoffmann—Eggら,Dejeanら,その他の報告等で,前述のTriasの他に種々の先天性異常を伴つた症例が追加されている。
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