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特集 第21回臨床眼科学会講演集(その4)
眼球のMT (Minor Tremor)に関する研究(第2報)
著者: 中村隆平1
所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.655 - P.682
文献購入ページに移動I.緒言
著者は,さきに第1報1)において,近視発生の主因と考えられる毛様体筋のtonusについて,これを電気的に測定しようと考え,とくに,毛様体筋の二重神経支配説を重視し,minor tremor(以下MTと略す)が自律神経の活動に影響されることが大であることから,この変動を,電気的にとらえうることと,また,筋の収縮および緊張はもとより,筋肉の静的状態においても,筋電図では,波型として現われないが,MTでは,観察されうる特性を考え合わせて,角膜輪部の外側に,MT pick-upの接続端子を接触させて測定するところの,MT媒介表面誘導法を用いて,毛様体筋tonusと考えられる波型をとらえることに成功した。さらに,そのデーターの処理を,客観的かつ量的に表現する意味で,このMT波を,濾波器で,各周波数帯域別に,δ1(0〜2c/s),δ2(2〜4c/s),θ(4〜8c/s),α(8〜13c/s),β1(13〜20c/s),β2(20〜30c/s),β3(30〜60c/s)に積分した周波数分析波も同時に測定し,考察を加えてきた。
著者は,さきに第1報1)において,近視発生の主因と考えられる毛様体筋のtonusについて,これを電気的に測定しようと考え,とくに,毛様体筋の二重神経支配説を重視し,minor tremor(以下MTと略す)が自律神経の活動に影響されることが大であることから,この変動を,電気的にとらえうることと,また,筋の収縮および緊張はもとより,筋肉の静的状態においても,筋電図では,波型として現われないが,MTでは,観察されうる特性を考え合わせて,角膜輪部の外側に,MT pick-upの接続端子を接触させて測定するところの,MT媒介表面誘導法を用いて,毛様体筋tonusと考えられる波型をとらえることに成功した。さらに,そのデーターの処理を,客観的かつ量的に表現する意味で,このMT波を,濾波器で,各周波数帯域別に,δ1(0〜2c/s),δ2(2〜4c/s),θ(4〜8c/s),α(8〜13c/s),β1(13〜20c/s),β2(20〜30c/s),β3(30〜60c/s)に積分した周波数分析波も同時に測定し,考察を加えてきた。
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