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特集 第21回臨床眼科学会講演集(その4)
ウェゲナー肉芽腫症(Wegener's Granulomatosis)の知見補遺
著者: 工藤高道1 田中幸子1 森壽夫1 福士勝久2
所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室 2弘前大学医学部病理学教室
ページ範囲:P.779 - P.787
文献購入ページに移動Klinger氏(1932)の報告にはじまりWege—ner氏1)2)により詳細に記載されたWegener'sgranulomatosisは上気道の壊疸性肉芽腫,全身の壊死性血管炎,糸球体腎炎を主徴とする症候群でこんにちでは1つの独立した疾患単位と考えられている。その原因が不明でありかつ予後が不良なため,近年特に注目されてきている。Wege—ner's granulolnatosisの症状は多種多彩であり,その関係する臨床領域は耳鼻科3)・内科(小児科)1)・眼科・皮膚科5)・泌尿器科など広範囲にわたる。
Nielsen氏6)によれば1962年までにWegener'sgranulomatosisの報告例は118例に達するとのことであるが,最近本邦1における報告も急激に増加している。
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