文献詳細
臨床実験
文献概要
I.緒言
クロロキンは1934年にAndersagにより合成され,はじめ第2次大戦中より抗マラリア剤として使用されたが,近年にいたりさらに,エリテマトーデス,リウマチ,腎炎などのいわゆる抗膠原病剤として寵用されるようになつた。しかし一方その副作用についても,古くより種々の報告があり,眼科領域においては角膜障害・網膜障害などが問題視され,ことにその網膜症については,大量長期投与により非可逆的障害を残すため,閑却視されぬ状態にあり,最近医原性疾患としても重要視される段階に到来している。
今回円板状エリテマトーデスの患者に,クロロキンの一製剤であるレゾヒンを6年3カ月にわたる1.43kgの大量投与により,その副作用のため生じたと思われる,黄斑部を主病変とした網膜症を経験したのでここに報告し,さらに本邦における諸家の報告例と併せて,クロロキンの投与量,投与期間,発症時期ならびに障害の軽重の面から考察し,いささか私見を述べてみたいと思う。
クロロキンは1934年にAndersagにより合成され,はじめ第2次大戦中より抗マラリア剤として使用されたが,近年にいたりさらに,エリテマトーデス,リウマチ,腎炎などのいわゆる抗膠原病剤として寵用されるようになつた。しかし一方その副作用についても,古くより種々の報告があり,眼科領域においては角膜障害・網膜障害などが問題視され,ことにその網膜症については,大量長期投与により非可逆的障害を残すため,閑却視されぬ状態にあり,最近医原性疾患としても重要視される段階に到来している。
今回円板状エリテマトーデスの患者に,クロロキンの一製剤であるレゾヒンを6年3カ月にわたる1.43kgの大量投与により,その副作用のため生じたと思われる,黄斑部を主病変とした網膜症を経験したのでここに報告し,さらに本邦における諸家の報告例と併せて,クロロキンの投与量,投与期間,発症時期ならびに障害の軽重の面から考察し,いささか私見を述べてみたいと思う。
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