文献詳細
文献概要
臨床実験
パロチン錠の老人性白内障進行防止効果について
著者: 松下和夫1 谷美子1 津村暁1 宮浦康児1
所属機関: 1大阪市交通局病院眼科
ページ範囲:P.1089 - P.1093
文献購入ページに移動20世紀は視覚文化の時代だといわれている。現代,たとえ少しでも視覚障害を有することは,労働能力の低下はいうに及ぼず,快適にして自由な日常生活を送ることが許されない。
眼科臨床において,老人性白内障患者は近年増加の傾向がみられている。これは最近の医療の目ざましい普及によつて,成人病と眼との関係が重要視され,精密な眼底検査を行なうケースが増加し,老人性白内障を発見する機会が多くなつたこともあろうが,根本的には平均余命が延長し,老年人口の増加に伴つて起こつた必然的な増加現象とみるべきであろう。
掲載誌情報