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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻1号

1969年01月発行

文献概要

特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その1)

うつ血乳頭を主徴としたSympathicoblastomaの1剖検例

著者: 渡辺仁1 山野辺隆介1 本多孝2 杉山喜彦3

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室 2弘前大学医学部小児科学教室 3弘前大学医学部第一病理学教室

ページ範囲:P.37 - P.44

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I.緒言
 交感神経芽細胞腫は,主として乳幼児,小児の副腎髄質より発生する悪性腫瘍で,早期に肝臓,骨系統,リンパ腺などに転移する予後のきわめて不良な疾患である。また眼科医にとつては,時として主病巣の診断以前に眼球突出,うつ血乳頭などの症状を主訴として訪れることもあり,疾患の悪性度からいつても,見逃すことのできない疾患であろう。
 Wessely1)は幼児が眼球突出をきたし,その原因として,腫瘍が考えられる場合には,本腫瘍をも念頭に置くべきであると強調しているが,本邦眼科領域における報告例は,昭和11年石川2)を初めとして,11例を数えるにすぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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