文献詳細
文献概要
特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その1)
弱視の予後判定に関する研究
著者: 外間英男1
所属機関: 1東京医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.76 - P.77
文献購入ページに移動緒言および目的
「弱視とは,器質的変化がないか,あつてもそれでは説明のできない視力低下を認めるもの」とのBangerterによる定義が広く受け入れられているが,実際弱視治療にあたつてみると,器質的変化があると疑つていても,従来の検査では証明できなかつたり,あるいは器質的変化の量的測定が不可能なために,それらがどれくらい視力の低下に関与しているかがつかめないので,一括して弱視の名のもとに治療が行なわれてきた。そのために治る弱視と治らない弱視は,一応治療をしてみなければわからないということになる。
著者は,弱視が本来は機能的疾患として取り扱われているにかかわらず,乳幼児の能力のために,従来の検査では見出すことができない器質的要素が,この中に含まれているために混乱を惹起したと考えた。弱視の予後判定には,弱視に交じつている器質的要素をいかにして見出すかにあると考え,次の3つの実験を行なつた。
「弱視とは,器質的変化がないか,あつてもそれでは説明のできない視力低下を認めるもの」とのBangerterによる定義が広く受け入れられているが,実際弱視治療にあたつてみると,器質的変化があると疑つていても,従来の検査では証明できなかつたり,あるいは器質的変化の量的測定が不可能なために,それらがどれくらい視力の低下に関与しているかがつかめないので,一括して弱視の名のもとに治療が行なわれてきた。そのために治る弱視と治らない弱視は,一応治療をしてみなければわからないということになる。
著者は,弱視が本来は機能的疾患として取り扱われているにかかわらず,乳幼児の能力のために,従来の検査では見出すことができない器質的要素が,この中に含まれているために混乱を惹起したと考えた。弱視の予後判定には,弱視に交じつている器質的要素をいかにして見出すかにあると考え,次の3つの実験を行なつた。
掲載誌情報