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臨床実験
外眼筋の組織化学的電子顕微鏡学的研究—III.外眼筋におけるRod-like Structures
著者: 箕田健生1
所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.107 - P.116
文献購入ページに移動I.はじめに
1963年Shy et al.1)は先天性,非進行性のミオパチー症状を示した4歳の少女の骨格筋biopsy標本において,従来文献に記載されたことのない異常な杆状または糸状の小体--rod-like struc—tures (以下rodsと省略する)--が多数,筋線維内に存在することを発見した。電子顕微鏡で観察すると,このrodsは長軸に垂直方向に約145Åの周期性を持つて整然と配列するfilamentから成り立つていることが認められ,rodsがtropomyosinなどに似た一種の筋収縮蛋白を含有していることが推論された。Shy et al.はこのような臨床的には先天性,非進行性ミオパチー症状を示し,筋線維にrodsが見られる疾患を新しい一つの独立した疾患であるとして,これをnemaline myopathy (糸状筋症)と名づけた。その後,nemaline myopathyの報告があいつぎ2)〜9),またAfifi et al.5),Price et al.6)の研究によつてrodsが筋線維のZ線が局所的に異常な肥厚増殖を起こすことによつて形成されたものであることが明らかになつた。
1963年Shy et al.1)は先天性,非進行性のミオパチー症状を示した4歳の少女の骨格筋biopsy標本において,従来文献に記載されたことのない異常な杆状または糸状の小体--rod-like struc—tures (以下rodsと省略する)--が多数,筋線維内に存在することを発見した。電子顕微鏡で観察すると,このrodsは長軸に垂直方向に約145Åの周期性を持つて整然と配列するfilamentから成り立つていることが認められ,rodsがtropomyosinなどに似た一種の筋収縮蛋白を含有していることが推論された。Shy et al.はこのような臨床的には先天性,非進行性ミオパチー症状を示し,筋線維にrodsが見られる疾患を新しい一つの独立した疾患であるとして,これをnemaline myopathy (糸状筋症)と名づけた。その後,nemaline myopathyの報告があいつぎ2)〜9),またAfifi et al.5),Price et al.6)の研究によつてrodsが筋線維のZ線が局所的に異常な肥厚増殖を起こすことによつて形成されたものであることが明らかになつた。
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