文献詳細
文献概要
手術
無眼球症における義眼装用の工夫について
著者: 小沢博子1
所属機関: 1慶応大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1213 - P.1216
文献購入ページに移動I.緒言
先天性無眼球症および小眼球症については,古くより数多くの報告がみられるが,その形成治療に関する報告は少ない。多くの場合,ごく普通の義眼を装用するか1),義眼の装用も困難な小結膜嚢に対しては,初めより結膜嚢形成術が行なわれている。最近秋山氏はシリコン製のSelf Dilatorを考案し,これを用いてsocketの再建を図り,好結果を得た2)。
著者は今回,非常に小さい結膜嚢を有した5カ月の片側性先天性無眼球症の男児に,手術的操作を加えることなく,この秋山氏考案2)によるシリコン製のSelf Dilator (袋型義眼+パンタグラフ型圧迫体)を装用し,袋内のシリコンオイルの量を加減することにより結膜嚢の拡張を図り,かなりの効果を得たので報告する。
先天性無眼球症および小眼球症については,古くより数多くの報告がみられるが,その形成治療に関する報告は少ない。多くの場合,ごく普通の義眼を装用するか1),義眼の装用も困難な小結膜嚢に対しては,初めより結膜嚢形成術が行なわれている。最近秋山氏はシリコン製のSelf Dilatorを考案し,これを用いてsocketの再建を図り,好結果を得た2)。
著者は今回,非常に小さい結膜嚢を有した5カ月の片側性先天性無眼球症の男児に,手術的操作を加えることなく,この秋山氏考案2)によるシリコン製のSelf Dilator (袋型義眼+パンタグラフ型圧迫体)を装用し,袋内のシリコンオイルの量を加減することにより結膜嚢の拡張を図り,かなりの効果を得たので報告する。
掲載誌情報