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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻2号

1969年02月発行

文献概要

特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その2)

農薬による慢性有機水銀中毒の1例

著者: 田村修1 三河隆子1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.213 - P.216

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I.はじめに
 有機水銀化合物,特に低級アルキル水銀による中毒はHunter Russell症候群として古くから知られている。わが国でも水俣湾や阿賀野川一帯で集団発生し,大きな問題になつている。しかし,今までの有機水銀中毒の報告では,水銀による水および魚介類の汚染によると思われるもの1)〜4),有機水銀を含む外用薬によるもの5)6),化学工場で働く人の中毒など7)がほとんどである。またその他では,水銀農薬などを誤飲したために起こつた急性の中毒の報告はいくつかある。水銀農薬が長期間使用され,その危険性が問題になつているにもかかわらず,農夫が水銀農薬を使用したために起こつた慢性有機水銀中毒の例は報告がない。
 今回は,18年間水銀農薬を使用したために起こつたと思われる症例を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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