icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻2号

1969年02月発行

文献概要

臨床実験

String of Pearlsを伴つたベーチェット氏病の1例

著者: 井上洋一1

所属機関: 1オリンピアクリニック眼科

ページ範囲:P.248 - P.253

文献購入ページに移動
I.緒言
 string of pearlsはザルコイドージスのさい,眼底の下方赤道部に灰白色の小体が鎖状に連なつた所見に対してLanders1)が名づけた名称である。Landersはこれらの変化を硝子体の変化として記載しており,わが国でも,鹿野ら2),桐沢ら3)の報告に同様な記載が見られるが,いかなる過程でかようなpearlsが形成されてくるかの詳細な報告はまつたくない。私は,最近経験したベーチェット氏病の1例の眼底下方赤道部に帯状浸出物を認め,これらの浸出物が,string of pearlsへ変化してゆく過程を観察した。さらにこれらの経過観察から,この帯状浸出物は,ベーチェット氏病における前房蓄膿に対する後部蓄膿(prere—tinal hypopyon)とでも考えられるものであり,ザルコイドージスのさいと異なつた興味ある知見を得たのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら