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文献概要
臨床実験
String of Pearlsを伴つたベーチェット氏病の1例
著者: 井上洋一1
所属機関: 1オリンピアクリニック眼科
ページ範囲:P.248 - P.253
文献購入ページに移動string of pearlsはザルコイドージスのさい,眼底の下方赤道部に灰白色の小体が鎖状に連なつた所見に対してLanders1)が名づけた名称である。Landersはこれらの変化を硝子体の変化として記載しており,わが国でも,鹿野ら2),桐沢ら3)の報告に同様な記載が見られるが,いかなる過程でかようなpearlsが形成されてくるかの詳細な報告はまつたくない。私は,最近経験したベーチェット氏病の1例の眼底下方赤道部に帯状浸出物を認め,これらの浸出物が,string of pearlsへ変化してゆく過程を観察した。さらにこれらの経過観察から,この帯状浸出物は,ベーチェット氏病における前房蓄膿に対する後部蓄膿(prere—tinal hypopyon)とでも考えられるものであり,ザルコイドージスのさいと異なつた興味ある知見を得たのでここに報告する。
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