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特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その3)
人眼虹彩血管の電子顕微鏡的研究—その年齢的変化を中心として
著者: 山之内守1 原正義1 樋渡正五1
所属機関: 1日本医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.301 - P.306
文献購入ページに移動第1表は検索した材料を示したものであり,年齢層は胎児期より70歳台に及び,虹彩には肉眼的および細隙燈所見においてまつたく異常なく,また全身的にも病的所見が認められず,既往にも高血圧,腎疾患,糖尿病などに罹患したことのない者を選んだ。第2表は検索方法を示したもので,超薄切片に一般電子染色を行なうとともにさらにカヨウソ酸酸化をほどこしたのち,メテナミン銀染色を行なつて検索した。またその一部は0.5μの準超薄切片を作り,光学顕微鏡的にも観察した。次に虹彩血管の経年的変化をみると,胎児期における虹彩血管の微細構造は,一般電子染色においては毛細血管は薄い内皮細胞におおわれ,プラズマメンブランの直下に比較的大きい0.1〜0.2μの空胞が散在性にみられるが,細胞内小器官の発育は比較的とぼしいのが特徴である。PAM染色をほどこしたものでは基底膜はほとんど無染色であるにかかわらず,基底膜直下および外膜周辺部に膠原線維と思われる微小線維の発育がみられるのが特徴である。
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