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特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その3)
AC/A Ratioの年齢分布と薬物の影響—ことにPre-Presbyopiaとの関連について
著者: 市川宏1 柏木昭二1 上林茂1 矢地通子1 牧治2
所属機関: 1中央鉄道病院眼科 2大船共済病院眼科
ページ範囲:P.379 - P.386
文献購入ページに移動老視の発現過程には,水晶体の硬化,毛様筋の機能低下,網膜の黄斑領域の色素沈着などが関与して多様であり,近視発生過程のさかんな研究に比べてまだ研究法上さえ模索の段階にある。しかし少なくとも水晶体の硬化が主役を演じていることは想像にかたくない。しかし老視に起こるおもな変化を水晶体の弾性変化に限つて考えてよいか,毛様筋のinnervationあるいはresponseにも変化が生じているか重要な問題である。近年主として米国において,調節刺激に対応する調節性輻湊の研究がAC/A ratioを中心にさかんになるにしたがい,生涯ほぼ恒常的と考えられていたAC/A ratioの年齢変化が問題になつてきている。
われわれは,pre-presbyopiaの時期にしばしば現われる眼精疲労軽減の目的に低濃度pilocarpinを主剤としたES点眼薬を使用する機会を得たのを契機に,AC/A ratioの年齢分布と,pilocarpin作用前後のAC/A ratioの変化について検討したので報告する。
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