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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科23巻4号

1969年04月発行

文献概要

特集 第22回日本臨床眼科学会講演集 (その4) 誌上追加

Xenon光線照射による中心性網脈絡膜炎の治療

著者: 三井幸彦1 松原稔1 金川美枝子1

所属機関: 1徳島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.453 - P.460

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 中心性網脈絡膜炎を螢光眼底法で検査すると,この病気の原発巣は脈絡膜にあり,二次的にBruch膜,網膜色素上皮層が破壊され,脈絡膜毛細血管床から漏れた滲出液が,破壊されたposterior barrierを通つて網膜下(時として色素上皮下)に現われ,網膜剥離を主体とする眼底像がつくられるのではないかと思われる。最近,このような立場から,Xenon光線,Laser光線を用いて,螢光の漏出点を凝固する方法が試みられている。しかし本症の病巣は眼底後極にあり,螢光漏出部を光凝固すれば中心窩近くの視細胞が障害されて暗点を残す。本症は元来自然になおる傾向のある病気であるから,あとに障害を残すような方法で治療することは好ましいことではない。
 われわれはXenon光線凝固装置を用いて,従来の光凝固ではなくて光照射(light-exposure)と呼ぶべき方法を試みた。その結果,視機能を障害することなく本症の治癒を著しく促進できる場合が多いことを見出した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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